賃貸オーナーはトイレなどの水回りの印象を良くしよう
水回りは多くの内見者が気にするポイントです。特にトイレは在宅時に何回も利用する場所のため、その部屋の入居を決める判断材料として重視する人が少なくありません。いくら部屋の内部が綺麗でも、トイレが汚ければ入居する気にはなれないものでしょう。トイレは「排せつ」というデリケートな行為をする場所ですので、居心地の良い空間にすることが必要です。
もしも賃貸物件の入居者がなかなか決まらないという場合、トイレなどの水回りが原因になっているかもしれません。したがって、賃貸オーナーは空室率対策としてトイレなどの水回りを重要視すべきだといえます。トイレなどの水回りの印象を良くして、入居者を増やしていきましょう。
トイレリフォームにかかる費用、工事期間について
トイレリフォームにかかる費用や工事期間について紹介します。それぞれをまとめた表が以下の通りです。設置する便器のグレードにより工事費用には違いがあります。
施工内容 | 工事費用 | 工事期間 |
---|---|---|
和式から洋式便器へ交換 | 15~60万円 | 2~3日 |
洋式から節水型トイレへ交換 | 15~30万円 | 1日 |
便器交換を含めたフルリフォーム | 20~50万円 | 1~2日 |
トイレのドアを交換 | 4~20万円 | 1日 |
手すりの設置 | 3~10万円 | 半日 |
手洗いカウンターの設置 | 10~50万円 | 1~3日 |
壁紙交換 | 3~5万円 | 1~2日 |
床材の交換 | 1~6万円 | 1~2日 |
和風改造用便器 | 6~13万円 | 1日 |
トイレリフォームには補助金が出る場合がありますが、補助金の条件は自治体によりさまざまで、自らが住むための居住用物件でないならば補助金はゼロというケースも多いです。ただし、介護保険に関しては賃貸物件でも利用できる場合があります。次章で詳しく解説していきます。
賃貸物件のトイレリフォームをスムーズに進めるには
賃貸物件のトイレをリフォームする際には、リフォームに掛けられる費用の収支をシミュレーションしておくことが必要です。トイレのリフォームは、設置する便器のグレードや内装のオプションなどによって、かなり金額に開きが出ます。あらかじめ予算を決めておいて、その範囲内で収まるように便器などを選びましょう。
もしも予算がオーバーするならば、リフォーム内容に合わせてオーナー自身でDIYできないか検討してみるのも良い方法でしょう。それに加え、リフォーム業者はたくさんありますので、必ず相見積もりをとるようにすることも重要なポイントです。
また、上でも説明しましたが、ターゲット層を考えてどこをリフォームするか検討しておくことも大切です。たとえば、一人暮らしの会社員や学生などがターゲット層の場合は掃除しやすい節水タイプのタンクレストイレを設置するなど、入居者のライフスタイルを考えてリフォームするようにします。高齢者の場合はトイレ内に手すりを付ける、床の段差をなくすなど、安全性を高めるリフォームが適しています。
なお、トイレをリフォームして部屋の居住環境が良くなったために、家賃を値上げしたいと考える場合があります。このようなときは、必ず周辺の家賃相場を良く調べてから実行するようにしましょう。いくらトイレを綺麗にして居心地の良い部屋になったとしても、あまりにも周辺の家賃相場よりも高い場合は入居者が入りにくくなります。トイレ空間が快適ならば入居者の満足度が高まり、長く入居してくれる可能性があるので、トータル的に考えて家賃を設定するようにします。